小川 整体院 の日記
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今話題の相撲界の騒動について
2018.01.26
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また相撲界での不祥事が発覚しましたね。
その中に顎を骨折した力士が親方に連れられて整体を受けたとの報道がありました。
アホな整体師はさておき、そもそも病院に連れて行かなかったというのは、この傷害事件を隠蔽しようとしたからであってそこが一番の問題です。普通は病院に行くでしょうから味覚障害まで負ってしまった力士は本当に不幸なことです。
さて整体師の話に戻しますが、骨折して時間が経過していれば当然顔はぱんぱんに腫れていたと思います。そのような状況でガクンと矯正手技をいれたというのは信じられないアホです。
アホはアホでも顎がはずれた時の矯正の手技だけは学んでいたのかもしれませんが、医療現場を経験してないがために骨折の鑑別もできず手技を加えてしまったのでしょうか。
どんな職業、どんな資格を持っていても大切なことは実務経験です。
学校で学ぶことだけでは使いものにはなりません。医療に関することは特に重要です。
以前接骨院で仕事をしていたとき、接骨院ですから剥離骨折、疲労骨折といった微妙なところで来られる患者さんもよくいらっしゃいました。
そのような時、柔道整復師の資格を持っていても診断や鑑別の仕方のわからない人、積極的に臨床で学んでいこうという意欲のないスタッフもいました。
私は遼寧中医大学で技術と理論を学び、10年以上整形外科、ペインクリニック、接骨院などで勤務をし、実務経験を積んできました。
今は整体師として仕事をしていますが、急性の症状で来られた方の場合、まず骨に異常ないかを鑑別をします。徒手検査で判断の難しいところは必ず病院でレントゲンやMRIを撮ってもらうようにお願いしています。
慢性の痛みであっても40代後半からは骨の変形などが原因で痛みが出ている人もいます。そういった人には矯正手技をしてはいけません。
基本ケガの場合は接骨院ではなく病院へ行ってください。慢性の症状であれば整体院を利用されたらいいと思いますが、よく話を聞いてくれてしっかり検査をし、そして症状をきちんと説明してくれるところがとりあえずの判断の基準になると思います。