小川 整体院 の日記
-
石灰沈着性腱板炎
2017.08.19
-
先日常連の方のご紹介で来て頂いている方が、施術を受けた翌日に急に肩が痛くなったのでどのように対処したらいいのでしょうと遠慮がちに連絡を下さいました。
施術をした日はいつも通りの施術で終わり、小胸筋のストレッチをアドバイスさせて頂きました。ご本人もいつものように血行がよくなり軽くなって帰ったといいます。
しかし夕方頃から急に痛くなったというのです。
カルテを見なおすと痛くなった肩は2度石灰沈着性腱板炎を起こしています。
患部を診せて頂くことはもちろんのこと、ご本人の精神的負担も考えて翌日に来て頂くことにしました。
部位と症状からしてやはり石灰のようでした。
負担の来ている筋肉を緩めて施術をしたあと、炎症があるのでアイシングをすること、痛みがさらに続くようであればタオルで三角巾代わりにして腕をつるすこと、寝るときは患部を上に寝ること、そして病院で出された薬が残っていたようなのでその痛み止めの薬を飲んで頂くことをアドバイスしました。
石灰沈着性腱板炎というのは肩の筋肉にリン酸カルシウムが結晶化して沈着してしまうものです。
痛みで肩があがらないために五十肩と勘違いされる方がほとんどですが、特徴が突然の痛み、ひどい夜間痛といったものがあるので問診をすればわかります。
石灰なので病院に行けばレントゲンで白く写るため確実に確認することができます。
彼女としては発症のタイミングが施術の翌日だったので心配になられたのでしょう。
病院での治療はたいてい痛み止めを処方して自然治癒を待つ感じです。
痛みが治まる期間は人それぞれで1か月以上かかる人もいれば数週間かかる人もいます。
また石灰があるけど痛みの無い人、小さいけれど激痛の人など様々です。
彼女の場合最後の施術の翌々日から激痛は引いて腕も動くようになり、いつも通り予約日に来て頂きました。
ここで大切な事は、このような疾患をご存じではない方にマッサージを受けてしまう事です。安静にしていればいつかは治るものではありますが、激痛をさらに悪化させてしまう可能性もあります。
写真は石灰沈着性腱板炎の資料写真です。
